お芝居の可能性を探る。

ようやく3月!
夏の第5回公演に向けて動き出した劇団ぱんだです。
ども、演出担当の斎藤です。

斎藤が劇団ぱんださんの演出を担当するようになって今年で4本目になります。

さすがに4本目となると、斎藤の気難しい演出に余裕でついてくる猛者が現れ始めます。

自分で言うのも何ですが、斎藤の演出は他の劇団に比べて、圧倒的に厳しいかもしれません。
この厳しさは「怒る」とか「怒鳴る」とかいう類のものではありません。

そりゃ、斎藤だって、怒る時は怒ります。

チケット代金いただいてお客様に観ていただくわけです、上手下手関係なく、出来る事のベストを常に尽くさなければなりません。

アマチュアなので、テレビや映画のクオリティーには到底敵うわけはないのですが。
頂く金額、上演時間の分、楽しんでもらう努力だけは、プロアマ関係なく、突き詰めて行かなければならないのですよ。

お客様がいて初めて完成するメディアですから。

そんなわけで斎藤の厳しさは
「天井知らずのダメ出しの嵐」
これにつきます。

長い付き合いの愛子ちゃん、成美ちゃん、妃佐子ちゃんが力強く頷く姿が浮かびます。

一回一回の稽古に常に課題を提示され、それをクリアしてもクリアしても、新しい課題を提示され続ける、、、。

いつも向かい風の上り坂、一体どこまでやればゴールにたどり着くのか!?
役者は不安になるかもしれません。

一応斎藤の中では、ある程度整理されていて状況見ながら段階をおってやってるつもりですが、役者は心が休まる暇なんかないかもしれません。

もちろん、稽古の参加率、経験値、体調、出番の多さに合わせて、課題のハードルを上げたり下げたりはしてます!してますが!

主役を演じる役者さんには基本、そういった部分は全カットで、挑んでもらっています。

ですから基本的に主役を演じる役者さんは負担がエグい事になります。
舞台の上で華やかに演じているように見える主役も稽古では常に地獄のような稽古をしています。
まぁ、これはどこの劇団でも同じでしょう。

限られた時間で台詞を覚えて、動きを覚えて、シーンの段取りを覚えて、照明、音響のきっかけを覚えて、小道具、セットの扱いを覚えて、たまにダンスの振り付けも覚えて、、、。

やる事はてんこ盛りなんですこれが。

でも、上記の事を完璧に覚えて、オートマチックに出来るようになると、、、。

年明け一発目のブログに載せましたが
役で演じる人生を自分の体験として感じる事が出来るようになるかもしれません。

東京の養成所で9ヶ月習った中で、最も難しく、斎藤自身もなかなか辿りつけない一つの到達点です。

ですが、もし一瞬でもそれを感じる事が出来ればお芝居や演技に対しての価値観が激変すると思います。

それこそお芝居が辞められなくなってしまうと思います。
それは、一種の呪いと言ってもいいかもしれません。

今まで当然と思っていたものの価値を再発見する機会になると思います。

斎藤が改めて、見つけたものは
「どんな人のどんな言動にも必ず理由がある」
でした。

人によってどんな発見があるかはそれぞれですが、他人の知らない側面、自分の知らない側面を知る機会だけは、間違いなく増えます。

人はそう簡単には変わらない。

でも変わろうとして、きっかけを探している人が努力し続けた先にそれを体験する事が出来れば、、、新しい自分と他人、世界を見つける事が出来るでしょう。

それが自分の人生を豊かにするとは断言は出来ませんがヒントにはなると思います。

なかなかそう簡単には体験する事は出来ないものです、少なくとも個人単体の努力では、まず無理だと思います。

その努力を劇団単位で総力で挑んでくれる劇団ぱんだ。
斎藤としては、自分がやりたくても出来なかった事を目指すみんなを時々羨ましく思う時があります。

今回の公演でも、演じる人、関わった人、観に来てくれた人、一人一人が前向きに生きるための何かを感じられる公演になればいいなと思います。

そうなるための闘いはもう既に始まっています。しんどいとか疲れたとか太ったとか言ってる場合じゃありません!

もう待ったなし!です。次回からは新参加メンバーも紹介しつつ、稽古場の情報もお知らせしたいと思います。

それでは長々とお付き合いありがとうございました、ではではまた次回に〜。




(画像と内容は一切関係ありません)
斎藤直人